モノクロ

すると急に笑顔になり



『冗談で言ったんじゃないよ
でも普通はこんなこと言うことじゃない
心で思っておくこと
本当の私は相手の傷つくことでも何でもはっきり言っちゃうの
本当の自分なんて出してたら、友達いなくなっちゃうよ…』



『でも辛くない?
色んな事我慢してるんでしょ』



『辛いけど…
友達がいなくなっちゃうよりは…』



『そんなことで…、そんなことでいなくなるような友達なら俺はいらないな』



『……』



古川さんはうつむいてしまった
地面一点を見つめ、何かを考えているようだ



はっきり言う子には、こっちもはっきりと言う
曖昧に話していたらこっちがやられる



俺は古川さんの口が開くのをじっと待つ



長く長い沈黙が続く




そして大きなため息の後


『参ったな…、私としたことが
返す言葉が見つからない』


そう言い古川さんは段ボールに寝転んだ