モノクロ

土手沿いを古川さんを先頭に一列で歩く



ついつい団地の方を見てしまう


古川さんもチラチラ団地を見ている


やっぱり気になるよな…



『あそこは?団地の中にある中央公園
あそこなら広いし、小さな山があるからその上なら寝られそうじゃない?』



『あぁ、そうだな〜
じゃあそこ行こう』


さすがだな
古川さんは団地を見ながら公園を探していたのか


俺もしっかりしなくちゃ



適当なところで土手を下り団地へ入っていく



とくに会話もなく歩く



歩きながら気になることがいくつかあったが、口には出さなかった



今日はもうこの異変については触れないでおこうとした



明日
明日になれば何分かる



そう信じようとした