─…
「まぢここどこ?!
てゆか趣味悪っ…」
みゆは
頭を上下左右に動かし
キョロキョロしながら
とりあえず歩いていた。
豚の金色の象を見つけ、
よそ見していると
まぬけっぽく
おもいっきり
何かにぶつかった。
「いったぁぁぁ…!!」
頭をぶつけて
しゃがみこむ。
「んもぅ何ぃ??!」
涙目で見上げると
そこには
武士の鎧を着た骸骨が。
赤い骸骨は下を向き
みゆを見た。
そして片手を上げ、
ハスキーな声で
「やぁ」
と言った。
「…やぁ」
みゆも片手をあげる。
「…………キャアアアァァ!!」
学校の50メートル走の
記録を遥かに超えた
速さでみゆは
屋敷の暗闇へ走っていった。
赤い骸骨は黙って
元の位置へ戻った。

