「せん…せ…」


先生は不思議そうに私を見下ろしていた。とっさに制服のそでで顔をふくと、先生は黙って私の横に座った。


な…なに…?
どうしたらいいのこれ…。


緊張で固まっていると、先生が口を開いた。


「なんかあった?」


相変わらずそっけない声。でもかすかに、心配の色も含んでいた。


「…え…と…」


先生は何もしゃべらない。
ただだまって前を見ている。


私はその雰囲気に、少しだけ安心して、ぽつぽつと先生に話はじめた。