あたしは瑞模君から逃げたし、瑞模君はあたしに怒ってるし。


もう無理なんだ。


♪〜♪〜♪〜


しばらくウジウジ悩んでたら、電話がかかってきた。


「もしもし、智佳?」


『もしもし?うちら店番終わったけど、あんたどこ?』


そういえば、ここ、どの辺りだろう?


とにかく人がいないとこに行きたくて、走ってたからよくわかんないし。


「ごめん。どこかわかんない。智佳たちはどこにいんの?」


『うちらは教室にいるよ』


「じゃあ、そっちに行く。待ってて」


『うん、わかった。また後でね』


「うん。バイバイ」


あたしは電話を切って、立ち上がった。


そして、教室に向かって歩きだした。


………このあと、あんなことが起こるなんて。


あたしは思っても見なかったよ。


ねぇ、瑞模君。