「あー、う、うん…」


「瑠花ってば、それなら私の用事なんて自主的に手伝うなんて言わなくて良かったのに」


「あ、それは…」


言葉につまる瑠花


多分瑠花は私と先生を二人きりにするためにわざわざ謙先生の手伝いをしていたんだろう


だけど、あの瑠花の慌てて具合から見て、何らかしらがあって二人で保健室に来たに違いない



「あの続きは、私がやるから瑠花は雪村とはやく帰りなさい?いい?」


私の鞄を瑠花に渡し彼女はそれを受けとるなり苦笑い


「あ、はは。はい…じゃあ、サラ帰ろっか」


「う、うん」


急いでリボンをはめて椅子から立ち上がり、先生を見ると軽く微笑む


"悪い"と、言いたそうな顔


悪いだなんて。かばってもらったのは私で凄く助かった…


先生はいつも私を助けてくれる。


「先生、ありがとうございます…」


助けてくれて…そんな意味を込めて言うと千尋先生は軽く手を振った



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