それからと言うもの…
「サラー、帰ろうー」
「うん」
結局、私と先生は何も話さないまま時間が過ぎた
先生も先生で色々と忙しいのか、あまり姿はみないけど
謙先生いわく、丸一日学校にいることはないけど
来てるには来てるらしい
「サラ、私さこれ数学の先生にだしてから行くから玄関で待ってて」
手にもっていたのは、数学の課題プリント
みんなから集めるように言われていたのだ
「うん、分かった」
そう言い、瑠花といったん別れて私は玄関にむかった
「…………」
廊下はやっぱり、いつも通り静かだ
冬だから、教室の窓をしめきり、中で会話をするのがちらほらと聞こえるくらいの音
そんな風に歩きながら校庭をみると、部活で雪かきをしているみたい
「…………」
寒いのに頑張るな…見てるだけで身震いがする
そう思っていると、黒いコートに灰色のマフラーをつけた人が目にはいった
「…あ」
あれ、千尋先生だ…
先生、今日は学校にいたんだ。たぶんこれから病院だろうな…
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