「お前と出会って、色々なことがあった。目を合わせないし、常に警戒してるような口調だし、なぜだか俺を避けるし」


「うっ」


だって、それは


男の人が苦手で話しなんかしたくないって思ってたから…


今になって言われると恥ずかしい


「あー、来た、問題児!って思ったな」


「す、すみません」


「いや、だけど…お前は変わっていったんだ。あの学校で、数ヶ月たったいまは、普通に男子とも話すし口調もハッキリしてる、目だって合わせるくなった」


「……」


「俺より年下の女が変わっていくなか、思ったんだ。俺は何もかわらないし。今のままか、医者になるか迷い続けてた」


「千尋先生」


「だから、サラが変わったから…俺も変わろうとおもう」


「………」


「それが、学校をやめて医者になるってことなんだ」



そう言う先生の瞳に迷いなんかなかった



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