「まぁ、別の意味で考えれば謙がいなければ…いいってことだよな」
「は…は…ぃ」
「なら、謙にバレる前とさほど変わらないか」
「……」
「まぁ、謙の前で何かしようなんて気はないから、サラもいままで通り謙に接しろ」
先生の言葉に私は頷く
「よし、なら帰るか。保健室まで送るから」
そう言い、私達は保健室にもどったのであった―…
なんだかんだで色々なことがあったこの日
千尋先生と少し喧嘩をして仲直りをした
そして、謙先生が男の人だってこと
それでわたしは、それが全てだと思っていたのに
『俺にはまだ、答えがでない』
それを聞いていなかったわたしは―…
今思うと、馬鹿だったのかもしれない…
だから、千尋先生と別れたあと
先生が切なそうに私をみていたことも知らなかった
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