蒼い瞳がゆれて、静かに私と目があう
「謙」
「ん?」
「俺にはまだ、答えは出せない」
「………」
え?いまなんて言ったの?
そう疑問に思うと同時に謙先生は私から手をはなす
「そうか…ある意味、お前らしい答えね」
謙先生はうっすらと笑い、床にまる枕を千尋先生にわたす
「じゃあ、そろそろ私は仕事があるから行くわね?千尋先生、雪村を下校させたら資料を運ぶの手伝ってね」
「あ、あぁ」
謙先生はそう言うと、私に軽く手をふり少し早足で廊下を歩いて行ってしまった―…
残された廊下には私達二人だけ―…
な、なにか言わなくちゃ…
「あの、ちひっ」
言いかけた時、千尋先生が私をみて鼻で笑う
「え?」
「悪いな、色々混乱させて」
「いえ、それは…別にいいんです」
そーゆう関係じゃないってことはわかったし
ばれても、反対されなかったし
「だけど、謙のやつ…あれはないだろ」
「あれ?」
「半径一メートル、どこのガキが言う事だよ」
あー、そう言えば、謙先生の前では近付くなって言ってよね
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