「帰るかー」 「おーぅ」 鞄を担ぐ千草に続いて俺も鞄… あ、やべ鞄も何も持ってきてなかったわ。あはははは。 「お前、鞄は?」 何も知らないで聞いてくる千草を、 少し殴りたくなったのは秘密だ。 「…何も聞くな」 「あぁ、了解」 理解あるやつで良かった。 「じゃーな」 「明日なー」 校門で電車に乗って通っている千草とは 別れた。 俺は1人歩いて家に帰る。