そんな君が愛しい




……上手くいく。



ここまで亘を
笑顔にできる沙葉なら
きっと
亘だってOKする。


俺は
2人を見ていられなくなり
俯いて目を閉じた。



すると耳に
亘の声が鮮明に聞こえた。



「……悪いな」



その声に
俺は目を開き、亘を見た。


さっきまで
笑顔を沙葉に向けていたのに
なぜか……

冷たい顔になっている。




いや…………

悲しそう…………?




「じゃあクッキーだけでも
受け取って?」




「……無理」