「あっ、爽くーん」 俺の名前を柔らかくて優しい声で呼ぶ女の子。 「あ、沙葉」 後ろを振り返ると 俺より十数cm低い彼女が 俺を見上げる。 結構 沙葉は小柄だ。 そんな彼女に またキュンと胸が鳴る。 あぁ……やべー すげー好きなんだな、俺。 「あのね!この前に借りたCDなんだけど…」 「うん」 沙葉は楽しそうに淡々と 会話を弾ませた。 あの日から 沙葉とは仲が良い……