その後、直ぐにも実家の駐車場に降り立つ。

神奈川と違い、夕刻ともなれば肌寒さを感じる。

見上げれば山々には雪が残り、僅か500m先の母校の丘は、まだ桜が満開だった。

そして、沿道には、鮮やかな彩りを加える菜の花が咲き誇る。

なんて美しい風景だろう。

今まで、そんなこと気にしたこともなかった。

いや、あったのかも知れないが、気にする暇もなかったように思う。

そもそも、この時期に帰ることは珍しい。