コイツの欠点増やそう。


〝変態行為をする〟を。







雲ひとつない青い空の下、俺と杏は並んで歩く。


俺はゆっくり歩く派。杏は速く歩く派。




まったくもって歩数が噛み合わない。



仕方なく俺が合わせるけどな。





『今日から新二年でしょ?めっちゃ楽しみなんだけど!!』


「そ?まぁ俺は嬉しくないけど。」


『えぇ??なんで??』



なんでって・・・新学期になるといっつも来るんだよ。




杏に一目惚れした奴等が。



どこで聞いたのか、俺が幼馴染と知って杏へのラブレターを預けられたり、メアドを教えてくれと頼まれたり・・・


何故か俺に頼ってくる。




『新しい友達ができんのはいい事じゃん!・・・次も大チャンと一緒のクラスになるかなぁ?』


「大チャンやめろ。・・・まぁ運じゃーの。」




そっけなく返事をする俺。いや、杏の事は嫌いじゃない。



むしろ大切な人の一人。



でも恋愛感情はまったくない。





俺には・・・・・