まぁ何不自由なく育ってきたから、仕方のないことなんだけど。



昔っから欲しいモンは与えられてきたから、多分この性格は一生直らないんじゃないかって思う。




まったく、贅沢な女・・・




「・・あ、あのなぁっ!男の部屋にこっそり入って来てんじゃねーよ!!」



俺は急いで青シャツを羽織る。



すると杏は小首を傾げて、



『ど~して?だって幼馴染じゃん。裸なんて、小さい頃から見慣れてるもん♪』


「だからって、一応男なんだからさぁ・・・」


『えぇ?・・・でも大チャンのこと好きだし、これくらいいいでしょ?』


「・・・好きにしろ。・・・つか大チャンやめろ。」




杏は、いつも恥かしげもなく「好き」とか言ってくる。



まぁそれに、恋愛感情はないと思うけど(なんか軽いし)





ネクタイをしめて、杏と一緒に部屋を出た。




リビングに行くと、母さんが俺達を見てビックリした。



「あ、あらっ?杏チャンいつ来てたの?」



え?いや、母さんが俺の部屋に通したんじゃねーの?


こ、コイツまさか・・・・




『おはようございます、咲さん♪玲さんの部屋の窓から来ちゃいました(^O^)/』




また姉貴の部屋から来たのかよ!!!怒