先生の紺色チェックのマフラー





パートリーダーは決まったものの、伴奏だけは一向に決まらず時間が来た。








そこで真奈ちゃんの周りの友達が言った。








「…もし、クラス内でピアノ弾ける人がいなければ真奈が、二曲ともやるっていうのは出来ないんですか?」








………ドキリとした。








いつまでもこんな考える時間があるわけじゃない。










やるならやるで、早く手を挙げなきゃいけない。








だけど…なんだか、手があがらない。






「んー、それも出来るらしいけどうちも歌いたいんだよねー」











真奈ちゃんがそう言った。







……どうしよう。








頭に不安な気持ちばかりが募る。








「ほかにピアノ弾ける人いればその人に任せたいんだけどねー」








真奈ちゃんが言った瞬間、隣にいた悠梨がそういえば、と口を開いた。











「愛美がピアノ出来るよー」