先生の紺色チェックのマフラー






それに――…






もう一人の伴奏者は真奈ちゃんだったから、正直怖かった。

















「………愛美出来そう?」















中々、一歩を踏み出せずにいる私に隣に座っていた悠梨が声をかけてくれた。















悠梨の問いに対してうん、と頷いてから真っ直ぐに手を挙げた。










「…………私、やります。」









そういった瞬間に、皆が拍手をしてくれた。









―――今年は、皆の期待に応えるんだから。













…絶対に、この二年四組で思い出を、歴史を残そう。










…………………そう、思った。