「川島さん、いつも携帯みてるよね」
「……」
「あ、彼氏とか?川島さん可愛いからいるんでしょ」
「…そんなことない。彼氏じゃないし」




委員会の役割分担もこの人(菊地ショウと言うらしい)に押され一緒にやることになった

決められた日に放課後返却された本を返すという簡単な仕事。
早く終わらせてメールを返したいから


……そう思ったのに、放課後のその仕事が終わってから帰り道も同じだからと私が通学に使っているバス停まで付いてくる結果になってしまった。

「川島さん家は遠いの?うちの学校じゃバス通学の人って珍しいからさ」
「…バスで30分くらい」
「遠いね、このバスだと××駅の方面だよね」
「そうだけど」
「じゃあ〇〇のドーナツ屋さん知ってる?あそこの美味しくてさ……」


本当によく喋る人だな、ショウへの第一印象はその一言ですべてまとめられた