「蘭が銀からもどすなっつったじゃん」


まあそうだけれども…


「そんな綺麗な銀色、簡単にもどしちゃもったいなくね?」


憐っていったら銀だし!!
なんて思いながら憐に視線を送ると


「いつでもできるし」


と呟き歩きだした。


「あっそーですかあ!!
ならもどせばー」


なんて可愛くない言葉を発するあたしだけど
こーんななにげない
憐の優しさに実は顔が自然と緩んでいた。


「なーににやけてんだよ、はやくいくぞ」



その憐の声で我にかえり、
緩んだ頬を自分でたたき
まだ着慣れない新品の制服を着て
ルンルンしながら
憐の後に続き、学校へ向かった。