キスは嬉しい。なぜってアホでも付き合っていると実感できる分かりやすい例だからだ。
不慣れな子の唾液かねっとりした質が悪いグロスか、
たった二択の判断しかねるべたつきを手の甲で拭うと、骨の筋に沿っててらてら奇妙に光っており、勝手にドキドキする彼氏は俺。
そして、まだしんどそうに口から息をする儚い少女の様子に疑問を感じたのも俺。
このように、俺俺俺の独り言ばかりが続く自己顕示欲に満ちた恋愛こそ、大して中身がない十代らしくて立派じゃないか。
ただ、ユニークな俺(自分で思っているイコールくだらないオレ)が暴露してしまえば、
たまたま出会った可愛いしか取り柄がない田上結衣ごときに愛は謡えない。
付き合っていて実際何が幸せなのか不明だし、一生傍にいる自信はないし永遠に愛しているのか微妙だし運命の大切さなんて知らない。
果たして、こんな洋平君は薄情なのだろうか?



