仮病に口止め料


できるだけ学校という括りに縋りたかった。

恋愛や友情、なんでもかんでも青春時代をマドカ高校に捧げたかった。

そうすれば、卒業して二十歳になる頃でも三十路でも、街中で自分たちの制服を着ている若い子たちを見かける度に、

意識しなくとも自然に三年間の記憶が蘇るからだ。


ちなみに、俺は懐古が趣味なのではなく、昔を思い出すことで今の自分を好きになりたいだけなのだが、

それをたらたら語ればあまりにイケメン過ぎるから中断しておく。


――さあ、洒落た雑談は置いといて、洋平少年らしくいこう。

そうなると、やはりトピックはキスだ。