仮病に口止め料


眉頭を持ち上げ、目を丸めた困った表情で彼女が俺を真っ直ぐに見つめてきた。

白状しよう。
彼女は多分、自分から告白をしたし自分から様々なアプローチをしたし自分が先に恋をしたせいで、

彼氏が彼女を想うより、自分の方が相手を好きだと思っている。


しかし、それは完璧に間違いだ。誤解だ。

昔の俺は自分より親しげにしているイケメンの親友にずっと嫉妬していたし、視界に入るよう必要以上に廊下を練り歩いたし、

揚句、クラスメートの華美で目立つ女子生徒とわざとつるんでいたりなんかした。

それは、学年で人気者の女子とも仲良くできるイケてる人だと思われたかったからだ。

そう、女子に慕われている生徒と一緒に並べば、『近藤くんてば社交的なのね』と、好感度が上がると考えたからだ。

どうだ? 惚れまくっているのはこの俺様って結論だ。