仮病に口止め料




人間が一番聞いたことのある音かもしれない針が回る音は、

下手っぴな口笛みたいに緩やかなエアコンの風に掻き消されていく。

一人分の温もりが足りないお姫様様のお城、魔女が去ったならば空調も良い。


さあ、絶賛純朴中の男子角度で語るなら、夏の残りタオルケットはなかなかの罪で、

からだのラインを浮き彫りにさせるから、(土砂降りの雨の悪戯の次に)狡い訳だ。


さて、絶賛過保護中の彼氏目線らしい見解なら、

肩を使って息を繰り返す彼女は鼻が詰まっているのか、僅かに開いた唇の隙間から酸素を吸い込んでいる様子は可哀相だ。