仮病に口止め料


邪魔になるから帰る帰ると言う前に、彼氏として病人の容態を知らせる任務があったではないか。

そうと決まれば話は早い。
直ぐさま立ち上がり、凛々しい姐御の瞳に俺は訴えることにした。


そう、たかが恋愛、たかが学生、たかが青春、たかがを愉しむ秘訣は、(痛い自分に酔い)愛に素直になることなのだ。


「お昼食べよっかなって時に田上さ――結衣ちゃん気分、悪く? なったみたいで。ふらって。

なんか朝から熱があったみたいで。でも体育も出てたんで。余計バテたんだと。本人ムリしてたみたいでお昼は眩暈あったみたいです、たぶん」

きっと彼女の耳に入るであろうお喋りを聞いているのかいないのか、無反応なお姉さんがリビングへと歩き始めたため、俺も連なった。