仮病に口止め料


やや狭い壁と壁の隙間にしゃがみ込み、(お姉さんのからかいに負けた)俺は、三角を二つ床に投げ出した。

「……。」

普通にまあまあ好きだと思う。
今の恋愛は人生でそれなりの財産になると思う。
何かしら素晴らしい成長に貢献してくれると思う。

だから、頭がいかれた奴みたいに大好きだと授業中の中庭で叫んで皆に注目してほしくなる。

それぐらい愛情は確かにあるのに、どこか彼女と一線を引きたがる俺は何なのだろうか。


とにかく壁をつくっておきたくて、(ウザイくらい)陽気な近藤洋平というキャラクター以外はあんまり恋人に知られたくない。

たとえ偽りのイメージ、虚像、嘘っぱちの自分でも、そんなデタラメさえ自分らしいと言える矛盾を貫く彼氏なんかを受け入れている癖に、

そんなモン知ったこっちゃないと流してくれる田上結衣だから、堪らなく大好きだ。

こうやってラブパフォーマンスをとれば、大衆受けが良いらしいのだが、果たしてどう連鎖するのやら。