病人が楽になるようにしているのだと分かっている。
分かっているのに(馬鹿だから)勝手にときめいてしまう。
ブラウスの下から両手を突っ込み、更に背中へ回そうとする意味を理解した俺は傍観したらいけない場面だと気付き、
なんだかおかしな発音で待ってと叫んでいた。
きっと顔は真っ赤になっている、いいや耳だって首だって――恐る恐る時計を確認する要領で腕を見たなら皮膚が#FF8888に染まっていた。
こんな時に服飾コースで培った知識を披露して何になる。
とにかく平常心の人間が塗りだす肌色ではない。
格好悪い、格好悪い、今最高に洋平勇者は格好悪い。というか最低にダサい。
だってこれはお姉さんによる罠、もといアホな妹の痛い彼氏でからかう暇つぶしなのだから。



