仮病に口止め料


さて、お姫様抱っこが一番楽だが家族の手前照れ臭いので、

彼女に少し上体を前に倒してもらいお腹を抱えた状態で(顔はおもいっきり天井を見るよう息は口からするよう心がけ)、

通い慣れた部屋へと向かう。


「うわ!、かる……」

軽いの三文字は言わずに二文字で止めた。

ドアを開けて先を歩くお姉さんに聞いてほしくなかったからだ。


彼女はというと意識がない訳ではなく、支える体力と話す気力がないみたいで、

彼氏にされるがままだったのだが、

元気な時は確実に密着具合が恥ずかしくて暴れていただろうから、今回ばかりは大変助かった。