[完]ヤクザが愛する女[番外編]

私の膝から重みが
なくなり軽くなった
時には私と夏龍君の
唇か重なっていた。



ほんの一瞬だった。



普通ならチュッとか
可愛らしいリップ音が
鳴るのかもしれないが
何の音もしなかった。



ただ心地好い風が
私たちを包んでいた。




「……………」


「……………」



私たちは黙り込んだ。



何でだろう…


嫌じゃなかった。




あの時は嫌で嫌で
仕方なかったのに。