リビングに行くとエマとエマの母親がTVを見ていた。


時計の針は20時を越えている。


流されるようにここまで来たけどさすがにもう帰らないと…





俺はエマの母親に言った。


「あの~俺の制服って…」


「あ、日向くんの制服汚かったから思わず洗っちゃった」


「え?」


エマの母親はにこっと微笑んだ。


「日向くんの家にも連絡したから良かったら今日は泊まっていって?」




良かったら…と優しく疑問文で聞かれつつ


泊まる以外に選択肢を与えられていない、パジャマ姿の俺。



「あー…じゃあ…」


遠慮がちにエマを見るとエマの顔は嬉しそうに輝いた。


「ほんと?いいの?やったー!じゃあ私日向くんのお布団用意してくるっ」


エマはソファーからぴょんと立つと二階にかけて行った。