「見たかったんだろ?」


「う…うん」


戸惑いながら頷く私に、日向くんはもう一度満足したように笑った。


「人生は短いからな。やりたい事はやっとかねーと後悔するぜ?」










その日から、私は日向くんをなんだか意識するようになった。


残りのキャンプ期間は日向くんが近くに来るたびにソワソワしちゃって大変だった。




離れる時は…すごく寂しかった。




次の年、キャンプでまた逢えるのをずっと楽しみにしてた。






なのに――…、


日向くんがそれ以降キャンプに参加することはなかった。