王子様の溺愛カメラマン

エマが通うのは普通科らしい。


文化祭が近いらしく、校舎内にはまだ生徒がたくさん残っていた。



適当な生徒にエマのクラスを聞くとわざわざ教室まで案内してくれた。








「王子さん、お客さんだよ～」


教室から出てきたエマは俺を見て目を丸くさせた。


「え！？日向くんなんで？」


「携帯に連絡したんだけど」


「あ！私今日携帯忘れてきてて…」


制服の違う三人組はここでも目立ち過ぎていた。


他校の男の突然の訪問に、教室で文化祭の準備をしていたエマのクラスメイト達が次々に野次馬にやって来た。


「え～エマちゃん彼氏いたんだ？！」


「マジで？！ってかエマの彼氏かっこいいじゃん」


廊下の窓から身を乗り出すクラスメイト達にエマは真っ赤になって否定してる。


「かかか彼氏じゃないよ～！」


注目を浴びすぎて俺もちょっと恥ずかしいし…




そんな俺を亮太と真由美はにやにやと見ていた。






こいつら…後で絶対しばく。