王子様の溺愛カメラマン

その時




「あれ?君…」




校門前で立ち尽くしていた俺たち三人を見て、一人の男子学生が近付いてきた。



それはあのエマの彼氏もどき男だった。





名前は確か…


「えっと…冬島さん、でしたっけ?」


俺の言葉に冬島は爽やかに微笑んだ。


「覚えてくれていたんだ?エマちゃんに会いに来たのかい?」


「あ、はい」


エマが昨夜
『コイツ唇が受け付けない』とか言ったせいで、俺の視線が思わず冬島の口元にいってしまう。