放課後

エマの高校に向かう道中。




「お前拒否られることしたんじゃねーの?」


「んなことしてねーよ」


エマには昼に連絡をしたけどなぜか返事はこなかった。


「入れ違いになったら最悪だし」


真由美は唇を尖らせる。


んなこと言うなら付いて来んなっと内心毒づく。


そうこうしている内にようやく校門までやって来た。




しかし

校門を前にして俺たちは足を止めてしまった。



「な、なんだこれ…」


豪華な門の向こうに広がる敷地は高校というよりもはや大学のキャンパスだった。


美しい芝生、でかい噴水…


立ち並ぶ背の高い木々の緑がレンガ造りの校舎をさらに美しく引き立てていて。


校門の外にはお迎えの高級車がこれ見よがしに並んでいた。


普通の汚い公立高校に通う俺たちには信じられない世界だった。