王子様の溺愛カメラマン

「だいたいお前、彼氏がいるクセに変なヤキモチやいてんじゃねーよ」


日向くんは私のおでこをピンとはじいた。


「いたっ」


軽くしたつもりなのか本気なのかわからないけどかなり痛い。


私は思わずおでこを押さえた。



「ち、ちがうもんっ。冬島先輩はカレシじゃない」


「は?そうなの?」


「そっそうだよ!だいたい私…彼氏なんて出来たこともないし…」


日向くんに誤解されたくなくて、思わずムキになってしまった。


そんな私に日向くんは予想外だという顔をした。



「へ~それは意外。エマ可愛いのに」




――ドキッ


日向くんに可愛いと言われて、私の胸が高鳴った。


告白されたことはあっても…
可愛いなんて男の子にハッキリ言われたのは初めてだ。


恥ずかしさで耳が熱くなる。