私も中に入ると、そこは小さな写真スタジオになっていた。


スタジオの片隅にソファーがあり私はそこで待つことにした。


スタジオには照明や機材が立ち並び日向くんはそれをチェックしたり床を掃除したりと早速バイトを始めてる。


さっきまでの明るい男子高校生の顔は一変して真面目なその顔に胸がキュ…と苦しくなった。






やっぱりカッコいいな。


手慣れた仕草で機材を運ぶたくましい体。


モデルの女の人にも慣れた様子で何か説明をしたりしてる。


本当に…叶わぬ恋をしたみたいで私の涙腺がツンとゆるんだ。




だめだめ。


私は頬をペチペチ叩くと近くにあったファッション雑誌を開いた。






本当に私…ここでなにしてるんだろう。