それから私たちは高校の近くにあるというスタジオへ向かった。


日向くんはそこでバイトをしてるんだって。






「エマちゃんとミキちゃんは彼氏いるの?」


5人で歩きながら亮太くんが私たちを見た。


「私はダーリンいまーす。エマも好きな人がいまーす」


ミキはにこっと笑いながら私の腕をギュッと組んだ。


ちょっ…!

ミキ~~!


日向くんの前でそんな発言するなんて…!


しかし積極的なミキは私の意思とは反対にさらに言葉を続けた。


「日向くんは彼女とかいるんですか?」


「え?俺??」


突然話を振られた日向くんはキョトンとしながらミキを見た。







「はぁい、私が日向の彼女見習いで~す」



日向くんの代わりに真由美さんが日向くんの腕を抱きしめた。


「バカ、なんでだよ」


日向くんは真由美さんの頭をポコンとした。


「良いじゃん、そうゆーことで♪」


「はぁ?絶対いやだし」


真由美さんは嬉しそうに日向くんの腕に引っ付いたまま


日向くんも「暑いわ!」とかツッコミながら、でもそれを無理やりほどこうとはしなかった。