そんな私を一喝するようにママがソファーの前に立った。



「エマ、これ届いてたわよ」


「え~…?」


「日向くんからよ」


「え…!?」


思わずソファーから跳ね上がるとママがハガキを手渡してくれた。




な…なんだろう?



見るとそれは風景のポストカードだった。


壮大な雪山の写真がポストカード代わりになっていて


裏の白地の宛先の余白に数行のコメントが添えられていた。




う…うそ…

日向くんから本当に手紙がきた。


それもクリスマスに…!





空港での別れ際

日向くんは確かに手紙を送るよと言ってくれた。


だけど日向くんのことだから…

私は全然期待していなかった。


日向くんはクリスマスなんて忘れてるだろうって…




『じゃあ…
クリスマスもいないんだね』


あの日、私がポロリとこぼした本音も日向くんが覚えててくれたなんて……