「俺さ…自分の生き方を妥協する事が、エマの為だとは思えねーんだ」



「え?」



「だって…
そんな男だっせぇじゃん?」




日向くんは私を見つめる。




「すげぇ自分勝手な言い訳だけど…エマには全力で走る俺を見てて欲しいし、好きでいて欲しい」



「……!」



「離れても俺と付き合ってること絶対に後悔させない」



日向くんは両手でギュッと私の手を包んだ。




「約束する。だから…
エマには笑顔で応援して欲しい」



日向くんはそう言うと
私の手を握ったまま頭を下げた。







日向くん……


胸にどうしようもない程の愛しさが込み上げてきた。