王子様の溺愛カメラマン

「っ……!?」


氷のように冷たい感触に私は思わず目を見開いて日向くんを見る。






「…良いんだよ。自分への罰だし」


「………え?」



私の腕を捕まえたまま、日向くんが私をまっすぐ見つめる。




「ごめんな?泣かせて…」




ドキ…ン




「だけど俺…エマにはちゃんと話聞いて欲しくて…」




日向くんが目を伏せると
長いまつ毛が小さく揺れた。




「俺…こんなんでエマと終わらせたくねぇよ……」





日向くん……


私は日向くんの前にペタンと座った。




「あ、当たり前だよ…!私だって話したいと思ってたんだからね…!」


「マジ…?!」



日向くんは私の腕を掴んでいた手をゆっくりと離した。