日向くんは机に手を伸ばすと、私に何かを差し出す。


「え?なに?」


「…良いから読んでみて」


「??」



なんだろ…?

私は紙を受け取るとそれに目を落とした。










「人物フォトコンテスト………
特別賞……水梨…日向…」








―――え?

これって………




私が日向くんを見ると、日向くんは頬をかいた。


「まぁ…最高のカメラマンの腕と可愛いモデルが揃えば当然の結果だよな?」


「………!」


「だけどこんなのは日向マンの壮大な夢の序章に過ぎねぇよ。これからが勝負だぜ、お嬢さん」






本当はすごく嬉しいクセに…

照れ臭そうにカッコつけてる日向くん。








「~~~~ッ」


そんな日向くんに、私は気付くと両手を広げていた。



――ギュウッ!


「ぅわッ?!」


そのまま抱き付く私に日向くんは上ずった声を上げた。


私はそのままポフッと日向くんの胸元に顔を埋める。


「スゴい…!良かったね日向くん!!めちゃくちゃスゴ―い」




嬉しかった。

自分のことみたいに興奮した。