「あんた…それその内フラれるよ」


盗み聞きしていたのか真由美もいきなり話に加わってきた。






―――ギクッ…



「な…なんで俺がフラれんだよ??」


「もっと会う努力もしなきゃ、エマちゃん寂しいじゃん」


「…んなこと言ったって」




平日は写真スタジオだし
週末は深夜バイトだし。


俺は多忙なんだよ。






だけど俺だってそこまで女心がわかんねー訳じゃねぇし…


一応悪いなとかは思ってんだ。



だからボーリングだっていつもなら深夜に備えて寝る時間を削ってデートしたんだぜ?


おかげで深夜のコンビニで俺は何回意識がとんだことか…






「日向って…ほんと自分中心的だよね」


真由美は呆れた顔をした。


「…うるせーよ」


「エマちゃんの気持ち、ちゃんと聞いてあげなよ」


「………」



真由美がいつになくマジな顔をしたせいで俺はそれ以上言い返せなかった。