王子様の溺愛カメラマン

「お前…なんもしてねぇのかよ!」




一番に反応したのは、またもや俺の親父だった。


しかも反応するのソコかよ…




「な…なんもしてねぇよ!」


キスはしたけど。

だけどあれは仲直りのキスだし…!



「まじか…」


親父は相当驚いたのかポカンとしていた。


このクソ親父…
マジで黙ってくれ。








「ほ、本当ですおじ様!私が日向くんを誘っても日向くんは我慢してくれました!」



空気を読んだのかエマも援護射撃に出た。



だけどエマ…

誘ったとか言うなよ…




「パパも聞いて?日向くん…私のことすっごく大切にしてくれたんだから」


エマは真っ赤になっておじさんを見つめた。


「だからパパ…お願い!反対しないで」


「………」


エマの渾身のお願いに俺の胸も熱くなった。


エマがそこまで言ってくれるなんて。