王子様の溺愛カメラマン

「いや~それにしても日向がエマちゃんのハートを射止めるなんて」


「…………」


「さすが俺の息子だよな。俺も鼻の穴がデカイわ」


「それを言うなら鼻が高い、でしょ?」


すかさずオカンがつっこむ。





これじゃダメだ…


クソ親父に任せといたら俺の印象まで悪くなる。


ここは…俺がビシッとキメねぇと!




俺は決意を決めるとバッとソファーから立ち上がった。


「!?」


全員の視線が俺に集まる。


俺はエマの両親に向かって思い切り頭を下げた。






「昨夜はいきなりすんませんでした!でも俺…なんもしてません!」







「………え?」


俺の言葉にエマの両親は目を大きくした。



この身の潔白は伝えときたい。


あとは俺の真剣な気持ちを伝えるべし…!






「俺なりに…真剣に考えてるんで、その…お付き合いさせてください!」




俺はもう一度深く頭を下げた。


付き合うだけでこんなに頭下げるもんかもわかんねぇけど…。


でも、やるからには中途半端じゃ意味がねー。


全力でぶち当たって伝えるのが俺のやり方だ…!