王子様の溺愛カメラマン

「許せない!バカ日向~!」


「あはは、痛いって」


「う~~…!」


エマは俺に背を向けるとそのままズンッと座ってしまった。



「ゴメンゴメン。だってエマの反応おもしれーんだもん」


俺は背を向けてるエマに謝った。


「なぁ、悪かったってエマ」



しかしエマは反応しない。


「お~い、エマちゃん?」


「………」


あらら?


「エマ??」


俺はベッドから降りると布団の上でエマの横にしゃがみこんだ。



「……マジ切れエマちゃんっスか?」


「………」



エマはさらにプイと顔を背けた。


「え~、嘘だろ?あれぐらいで怒んなよ?」


俺は風船みたいにふくれたエマのほっぺたをツンツンつついた。


「俺が本気であんなこと言う訳ないじゃん」


「……フンだ」


「なぁ、仲直りしよ~ぜ?」


断固としてそっぽ向いたままのエマに、俺はその顔を覗きこむように体を近付けた。



「な~ぁ、エマ?」