王子様の溺愛カメラマン

「…しゃーねぇなぁ」


俺はカメラを構え直すと上からエマに言った。



「じゃあ俺が教えてやるから言う通りにしろよ」


「え~…!?」


「まずは~、そうだな。俺を挑発する感じで見つめてみようか」


「!」


「で、そのまま布団の上に寝てみな?」


「!!」


「ほら、出来るだろ?」


「~~~~!」



真っ赤なエマは腰を上げるとポカポカと俺を叩いてきた。


「も~!!日向くんたらエッチ!」


「あははは、冗談だし」


俺はエマのパンチを受け止めながら笑った。



なんつーか

エマの反応は俺のアドレナリンをいちいち刺激すんだよな。



緊張もほぐれてカメラを持つとついついスイッチが入っちまった。


元来、男子は好きな子をイジメたい生き物なんだよ。