いよいよホールに入るとそこは一層華やいでいた。



重厚感のある扉の両サイドにはオペラ座の怪人をイメージした仮面のボーイが立礼をしていて


扉の向こうはもはや別世界。


天井には目も眩む豪華なシャンデリア。


流れる伴奏はグランドピアノとオーケストラがクラシックを演奏していて


華麗にドレスアップした生徒たちがそれぞれに楽しんでいた。



まるで中世ヨーロッパにタイムスリップしたような…


でも中には猫耳や海賊姿の人もいて、フランクな雰囲気もあって。





私とミキもそこに混じり、その雰囲気を楽しんでいた。


クラシカルな音楽と人々のざわめき。


私は高まる期待を込めてチラチラと会場を見渡していた。


これだけの人数だ。


なかなか全体は見渡せないけど見る限り日向くんはまだいないみたい。