*azusa side*


昼からの授業の内容が全く耳に入ってこなかった。


足早に家に帰り、ベッドに寝転ぶ。




私…ごめんなさいって言ったんだよね…。


奏太くんの告白を断ってしまったんだよね…。



はぁ。

ため息が出る。


最近ため息つきすぎだなぁ。




ガチャ


「なぁ梓。」


晴がいきなり私の部屋に入ってきた。


「あれ?部活は?」


「あー…休んだ。」


だるそうに言う晴。


「休んだって、ダメじゃない。」


1年がズル休みってどういうことよ。


「そんなんどうでもいいけどさ。梓、今日なんかあった?」


晴が勉強机の椅子に座る。



なんかって…晴、なにか知ってる?



「ううん、なにも。どうしたの?」



「部室で変なこと聞いたんだけど。」


サッカー部で?


「率直に聞くけど、奏太センパイに告白された?」


ガバッ


私は驚きのあまり、勢いよく起き上がる。


「で、断った?」


ゆっくりとうなずく私。