あっという間に4時間目が終わり、昼休みになった。


考えても考えてもどうしていいのかわからないまま。


気づけば無意識のうちに中庭へと向かっている自分がいた。




暑いけど風通りのいい中庭のベンチに座っている男女。


梓センパイだ。


久しぶりに見る梓センパイに心が癒される。


近くにいけば隠れて会話を聞くこともできる。


でも、さすがにそこまではできなくて、中庭が見える校舎の中で立ち尽くしていた。


すると、話が終わったのか男が立ち去る。


その男が校舎の中に入り、俺とすれ違う。


少し赤い顔。


絶対告白したんだと確信した。


梓センパイの方を見ると、動く気配はない。


動いているのは風に揺れる梓センパイの髪だけ。



よし。


俺は意を決して、梓センパイのもとへと行った。