「あー晴くんのお姉さんらしいよ。3年だって。」


センパイって言ってるし、晴のことも知ってるから、サッカー部のマネージャーだろうか。


「なに?梓のことよね?」


みなみが耳打ちする。


私は静かにうなずき、会話に耳をすませる。


「付き合ってたりするのかな?」


「いやーないでしょ。だって、デブだよデブ。蓮川センパイには似合わないって。」


「だよねーっ!」



チクっ…と私の心にささる言葉。


そうだよ、付き合ってないよ。

私なんてあなたたちの言う通りデブだし、奏太くんには似合わない。

わかってる。

わかってるけど…忘れてた。


「あの子たち…好き勝手言って…っ!」


みなみ!

私は声のする方に向かおうとするみなみの腕を全身で引き留める。